投稿者: Sopak-C担当K
投稿日: 2024-07-23

「工場にカメラをつけたいが、どんなカメラをどんなふうに設置したらいい?」と問合せされることがあります。「カメラを数台とりあえず置いてみよう」という方、確かにそれでもある程度効果はあるはずですが用途が見いだせないままつけっぱなしで放置している方も散見されます。そこでこのコラムでは、弊社での失敗を基にカメラ設置時のポイントを紹介していきます。
とりあえず全部撮って後で見ようと思ってませんか?でも、それでは本当に見たい部分が見えなかったという事態になりかねません。カメラの設置には、「何が目的で何を残したい」のかを事前に明確にしておくことが大切です。それによって設置するカメラの種類が変わります。
例えばこんな感じです。
全ての工程につければ間違いありませんが、それだとカメラの数が非常に多くなります。全体的に撮りたい場合は広角のカメラを高い場所から録画すると全体を映すことが出来ます。逆に遠くからズームしたりすぐそばに設置した場合は画角が狭くなり、録画できる範囲が狭まりますがより具体的で鮮明な映像を残すことができます。
上記2点を明確化することにより最低限設置が必要なカメラ台数が見えてきますし、「映っているけど肝心なところがよく見えない」などカメラのミスマッチ防止にもつながります。
工場への設置については「従業員の邪魔にならない」「クレーンと吊下物に干渉しない」場所が必要です。実際クレーンがカメラにゴチンして故障した際、その瞬間まで録画していた為故障原因が判明したこともあります。また日光や照明の当たり方もカメラ映像に影響します。直射日光や照明がカメラに映りこまないように設置場所やレンズの方向を調整します。
工場の真ん中にカメラを設置する場合はLANケーブルを天井もしくは床の移動の邪魔にならない所から配線する必要があります。特に取付が難しい高所の場合は、高所作業車が必要となり設置費用が跳ね上がるケースもあります。工場内にキャットウォークがあればその近くかキャットウォークそのものに設置するのも手です。無線カメラも選択肢にありますが、電波と録画の安定性からどうしても無線でないと使えない場所にのみ使うようご案内しています。
トラックヤードや駐車場にカメラをつける際は水が入ってこない防水タイプのものを選びます。たとえキャノピーなどの軒下でも、最近の雨雪は横から降ってくる(?)こともあるため油断できません。屋内モデルより割高ですが防水タイプを選びましょう。防水防塵規格IP66(台風などの激しい雨でも浸水の恐れがない防水仕様)がオススメです。
工業地帯ではさほど問題にはなりませんが、立地が住宅地やマンション等の住居があるところと隣接した場合は話は別です。たとえそんなつもりがなくてもよそ様の住まいの様子がカメラに映ってしまっては近隣トラブルの温床となります。駐車場へ付ける際は、可能であれば敷地の外ぎりぎりから内側に向けて設置します。配線の関係上できない場合は、可能な限り高所に設置した上でレンズを下に向け、映っているフレームを極力敷地内におさめるかプライバシーゾーン(目隠し)を設定して映らないようにしましょう。
従業員としては知らぬ間にカメラが設置されれば警戒するのは当然です。「目的が分からない」「自分は見れない」カメラは監視されている感が強まり、管理者との間にいらぬ疑念の種になります。設置をする際は、必ず事前に設置する目的を伝えてからにして下さい。工場にお互いの現在が見える「ライブモニタ」を設置するとお互いのがんばりが見え、風通しが良くなるのでオススメです。
弊社では実機を伴った現地調査を行っております。設置したい箇所の現時点の映像を確認しながら、より具体的な設置箇所・映像の画角(画像の映る範囲)をご検討いただけます。また貴社従業員に対するデモ説明や、弊社工場の見学会などもおこなっております。弊社では3工場に併せて300台を超えるカメラを設置しております。設置場所や用途など参考になる箇所も多いかと存じますので、是非従業員の方々とご覧いただき導入をご検討ください。
弊社カメラシステム「Sopak-C」は工場向けに開発されたシステムです。年配の従業員でも簡単に使えるインターフェース、見たいところが探しやすい軽快な動作、作業比較や簡易作業分析など現場で働く従業員の「あったらいいな」な機能が搭載されています。この機会にぜひご検討ください。