投稿者: Sopak-C担当F

投稿日: 2025-09-05

工場向け監視カメラのオススメ

工場向けカメラの検討この記事では工場に監視カメラを導入しようか検討している方に、判断材料として考えるべき点を紹介しています。

工場に監視カメラをつける目的

工場に監視カメラをつけようと思った場合、それには必ず目的が存在します。
例えば以下のような目的を果たすために監視カメラを検討しているのではないでしょうか?

いざ監視カメラを導入すると言ってもいろいろなものがあり、どれをつけても同じというわけでありません。
やはり工場によって向いているもの、向いていないものがあります。

工場や目的別にどういうものが向いているかをご紹介します。

工場に監視カメラをつける際に重視する点

まず工場に監視カメラを導入するうえで考えるべきなのは「録画をするかどうか」です。
目的によっては必ずしも録画が必要じゃないケースがあります。

例えば、「離れた現場の今の様子を見たい」という目的だけであればライブ映像だけあれば問題なく録画が必要ありません。
その場合は記録装置が必要ではなく、カメラの設置だけで済むため、費用を抑える事ができます。
また録画されているかどうかを確認する必要も無いため、カメラが映っているかどうかだけを管理すればよく、保守面でもコストを抑えることができます。
一方で、今の様子しか確認することができないため、それ以外の目的には活用できません。

それ以外の目的には録画のための記録装置が必要になります。
記録装置を導入する場合に考えることは、主に以下の3点です。

  • 保存方式(動画、静止画)
  • 保存期間とスケジュール
  • 保存頻度(フレームレート)

保存方式

動画か画像か

まず保存方式については一般的な動画で撮るものと、連続した静止画で撮るものがあります。

動画の場合は見逃しがあっては困る用途や素早い動作を記録する用途で使われます。
動画は容量を多く消費するため保存期間は数週間から数ヶ月程度と短くなります。
フレームレートは秒間3~30フレームくらいあり、素早い動きでも記録できます。
工場では機械の動きやタクトタイムが短い手作業の記録などの用途に向きます。
ただし、目的の瞬間を探すには録画された動画ファイルを再生して何度もシークバーを動かしたりして見返す必要があるため、検索性は静止画に比べて不利です。

静止画の場合は動画よりもフレームレートが低く設定され、大体秒1フレームから時には1時間に1フレームのような非常に広い間隔も設定できます。
間隔を広くするほど容量を消費しないため、同じ容量でも数年~十数年など長い期間を記録することができます。
一つの作業が長い手作業や建築、長期にわたるものの流れの分析などの用途に向きます。
また動画で必要なときに別途ビデオカメラなどで記録し、それ以外の日常的な作業記録などに記録する場合にもオススメです。
画像と日時が1対1で紐づくため、検索性などが動画よりも遥かに良く日常的にサッと見返すような使い方ができます。
ただし、画像と画像の間が開くために瞬間が撮れていないこともあり、その場合は前後の様子から判断する必要があります。

保存期間とスケジュール

保存期間とスケジュールについては、目的や用途に応じて検討します。
例えば何かあった際にすぐに見返す場合は数週間数カ月の記録期間でも問題ありません。
しかし、賞味期限が1年以上ある食品の製造記録を残す必要がある場合や、納品が半年後になる商品の不良発生の原因特定のために使用したい場合、
同一製品の製造頻度が低く数年に一回しか作らないものを記録して技術伝承や作業標準にしたい場合などでは1年から数年の保存期間が必要になります。
その場合は大容量の記録装置を搭載したレコーダーを選択するか、それでも足りない場合は静止画での録画を検討する必要があります。
また、休日や労働時間外は記録する必要が無いなどの要件があれば同じ容量でも長期間記録できるため、必要に応じて録画スケジュールを調整することで目的に沿った使い方ができます。

保存頻度(フレームレート)

保存頻度も目的や用途に応じて保存方式と合わせて検討します。

動画であれば秒間数フレーム以上が標準なため、記録する対象の速度や重要度に応じて検討します。
一般的に人間を対象とした防犯カメラでは秒間3~5フレームぐらいが一般的です。
動いている自動車のナンバー等を確認したいなどの用途などでは秒間10~30フレームが必要になります。

また高速で動作する機械等を記録したい場合は一般的な監視カメラでは力不足となることもあります。
一般的な監視カメラは多くても秒間30フレーム程度のものがほとんどです。
なのでそういう用途の場合はPCにUSBなどで接続する産業用カメラなどが選択肢に上がります。
産業用カメラの場合は秒間100フレーム以上を記録できるものもあり、速いものでは秒間100万フレーム以上を処理できるハイスピードカメラもあります。

静止画であれば、秒間1フレームより広い間隔になります。
例えば一つの製品を作るのに数分から数時間かかるような場合では動画ほどの密度が必要ない場合が多いです。
数年間記録する必要がある場合は間隔を広げることで動画では難しい長期間記録ができるため、長期にわたるものの流れの分析などにも活用できます。
一つの製品に対して数分の作業なら秒1フレーム、数時間かかるようなら秒5フレーム程度、数ヶ月かかるなら分1~時1フレームなどを設定すると見やすいです。

目的別のオススメ

高速で動く機械の動作の記録

これはUSBでパソコンにつなぐタイプの産業用カメラが向いています。
監視カメラではフレームレートが不足する可能性が高いです。
産業用カメラであれば、高いフレームレートで映っていないという事態を防ぐことができます。特にハイスピードカメラに分類されるものは人間の目では捉えられないくらい速いものでも見落とさずに記録することができます。
ただし高フレームレートは時間あたりの容量が大きく、記憶領域を速く使い潰すため長期間記録は諦める必要があります。
それでもある程度保存期間が必要な場合は監視カメラのフレームレートで妥協する必要があるかもしれません。
また、フレームあたりの露光時間が短いため光量を稼ぐために低解像度が主流であり、モノクロセンサーを使用しているものもあります。

この場合は記録装置はUSBで接続したパソコンになります。

高速ではない機械やタクトタイムが速い手作業の記録

ネットワーク監視カメラを使って動画での記録が向いています。
静止画では画像と画像と間に見たいシーンがある場合に記録されないことがあるため、動画で撮ることで撮り漏らしを防ぎます。

保存期間とフレームレートを目的に応じて設定します。
保存期間が必要な場合は大容量の記録媒体を搭載し、フレームレートをある程度妥協する必要があります。

この場合は記録装置はネットワークビデオレコーダー(NVR)やネットワークストレージ(NAS)などが主流です。

製品あたり数分から数時間、数日かかる作業の記録

ネットワーク監視カメラを使って連続静止画での記録が向いています。
動画では長い時間の作業を見返すのには不向きで再生速度も数倍程度まで、シークバー操作の追従性もよくありませんが、連続静止画であれば複数画面でもかなり高速に再生でき、1日の作業を数分で見返すことができます。
また、動画と組み合わせて運用することで、長期間の記録と密度の高い短期記録を両立できます。
システムによっては連続静止画を動画の検索に利用したりできます。

作業時間の長さに応じて撮影間隔を設定します。
保存期間が必要な場合は撮影間隔を広げたり、記録装置一台あたりのカメラ台数を調整します。

この場合の記録装置はサーバーPCなどになります。

非常に長期間の録画記録が必要な場合

こちらも監視カメラを使って連続静止画での記録が向いています。
特に多くの台数で長期間撮る場合は動画では大量の記録装置が必要になりますが、連続静止画では間隔次第で数年~十数年記録し続けることができます。
また検索性が良く、日を跨いだ変化も素早く探すことができます。
ただしコマ落ちが妥協できず動画で行う場合は記録装置あたりのカメラ台数を減らすことで保存期間をある程度伸ばすことができます。

この場合も記録装置はサーバーPCなどになります。

連続静止画タイプの工場向け監視カメラシステム「カイゼンカメラSopak-C」

手作業が多い作業現場や多くのカメラ台数で長期間記録が必要な場合には小林製作所のカイゼンカメラSopak-Cがオススメです。

カイゼンカメラSopak-Cは精密板金加工を行う小林製作所が自社のカイゼンを行うために開発した生産現場向けの監視カメラシステムです。
カメラごとに指定された間隔で連続静止画を記録し続け、素早く見返すことに主眼が置かれて作られています。
ライブで今の現場を見ながら、同じような間隔で1年前や10年前の現場の様子をサッと見返すことができ、指定した日の指定したカメラの録画を複数開いて並べて同時再生して比較したり、区間を区切ってお気に入り登録することで作業マニュアルを作ったりするなど改善活動を行う上で役立つ機能を搭載しています。
また動画が必要な場合のオプションもあり、NASの動画システムと組み合わせることで連続静止画の高速検索から同じ時間の動画を表示することができます。
カイゼンカメラSopak-Cは忙しい現場目線で作られたカメラシステムです。

カイゼンカメラSopak-C
https://mfg.kobayashi.bz/sopakc/

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